SSブログ

シリア情勢 まとめ 現状 歴史 国際関係 [ニュース]

何かとシリアでの事件が多くニュースで取り上げているのが、どういった背景で事件が起きているのかを知る必要でもまとめてみた。

シリア国際情勢.png

■シリア政権
1970年 現大統領の父ハーフィズ・アル=アサドを中心とした穏健派がクーデターで独立・シリア・アラブ共和国から実権を握る。
現大統領はバッシャール・アル=アサドは二男で元は医者だった。長男が交通事故で死亡したため、実質後継者となった。現在、ハーフィズ・アル=アサドがなくなり二男のバッシャール・アル=アサドが統治している。


■大統領
現在のバッシャール・アル=アサド大統領は「古参と新たな血の融合」「腐敗との戦い」といった新たな運動を唱え、体制内部の腐敗一掃とあらゆる分野での改革を行っていた。
生来の温厚な性格もあって、憲法で承認された絶大な大統領権力は、バッシャール時代になるとあまり行使されなくなった。

しかし、2010年末よりはじまったアラブの春の影響によりシリアにもシリア騒乱として飛び火し、批判の矛先はバッシャールにも向けられ、多数の死者を出す武力鎮圧を行ったりと公共的な面もある。


■宗教
宗教は、イスラム教スンニ派が70%、他のイスラム教の宗派(アラウィー派、ドゥルーズ派など)が20%、キリスト教が10%である。
ちなみに大統領は少数派のアラウィー派(スンニ派系)に当たる。その少数派に対し優遇がされているということで他派から不満が生まれている。


■国際関係
○トルコ
トルコとの関係はシリア騒乱の幕開けとともに崩壊同然の状態となりつつある。難民がトルコなどの近隣諸国へ流れており、トルコのエルドアン首相は、シリアのアサド大統領の対応に問題があるとして退陣を求めた。
トルコは現在、シリアの反政府団体を受け入れ後方支援を提供している。


○イラン
イランはイラン・イラク戦争の時からの友好関係にある。
シリアは、レバノンの武装組織ヒズボラ(イスラエル反対組織)とイランをつなぐ主要なパイプの役割を果たしているとされる。イランはヒズボラに大量の短距離ミサイルを提供し、敵対国イスラエルを威嚇する。
そのため、イスラエルもシリアに対し空爆を行うという事例が起きている。

シリアのアサド政権がイスラム教スンニ派主導の反体制派に倒されれば、イランは重要な同盟国とともにこのパイプを失うことになる。


○イラク
イラクは、自国内で宗派間抗争が再燃した原因の一端はシリア情勢にあると非難する。
イラクはシリアと同様にスンニ派は少数派で、非スンニ派政権の抑圧下にあるとの不満を抱いている。両国のスンニ派の間には、部族同士のつながりもあると言われている。そのため、国際テロ組織アルカイダのようなスンニ派武装組織がアサド政権軍と戦うため、イラクから国境を越えてシリア側へ流れ込んでいるとの懸念を示している。


○イスラエル
イスラエル軍は5月初め、シリア領内への空爆を実施した。イスラエルが懸念するのはシリアが占領したレバノンの武装組織ヒズボラに強力な武器が流れることだと同当局者は強調する。この武器はいらから流れているとされている。

シリアのアサド政権は反イスラエルを掲げるヒズボラを長年支援しており、ヒズボラは2006年にはイスラエルと34日間にわたって交戦した。


○サウジアラビア
イランにとって最大のライバル国家であるサウジアラビアとカタールは、ともにシリア反体制派を支持している。両国をはじめとする湾岸君主国は、イランが中東で影響力を拡大することを恐れている。

サウジアラビア国内にもやはり宗派間対立の要素があり、政権はともにスンニ派で、シリア反体制派もスンニ派が中心。これに対してイランは中東におけるシーア派のリーダーである。


○アメリカ
中東を民主化したいアメリカは反体制派を支援したいところだが、アルカイダが反政府側を支援しているため直接的な支援は行っていない。

ロシア
ロシアとはソ連時代からの友好国であり、最新鋭の弾道ミサイル等の武器援助国でもある。またCIS諸国以外で唯一のロシアの軍事施設がある


■内戦の原因
○宗教間
イスラム教でも少数派に属するアラウィ派が現政権というのにもかかわらず、優遇されているところで火に油を注いでいる。

○自由
この国は自由な選挙のない一党独裁状態によって支配されている。表現、結社、集会の権利は厳格に制限されている。女性や少数派民族は差別に直面している。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

nice!の受付は締め切りました

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。